浴槽塗装の分野では、従来の2液ウレタンに加えて抗菌・防カビ・高耐久コーティングが登場しています。衛生性と耐久性を兼ね備えた新世代の塗装技術は、賃貸やホテル、ファミリー世帯で注目を集めています。
抗菌コーティングの特徴
抗菌タイプの塗料には銀イオンや銅成分が配合されており、大腸菌や黄色ブドウ球菌の繁殖を抑制します。日常の清掃負担を軽減し、小さな子供や高齢者がいる家庭でも安心して利用できます。
メリット
- 菌の繁殖を防ぎ衛生的
- 臭気の原因となる雑菌を抑制
- 従来のウレタン塗料と同等の艶・仕上がり
防カビコーティングの特徴
湿気の多い浴室環境ではカビ対策が欠かせません。防カビコーティングはカビの根を抑制する特殊成分を含み、黒カビの発生を長期間防ぎます。
適用シーン
- 換気が不十分な浴室
- 賃貸物件で入居者が頻繁に入れ替わる場合
- ホテル・宿泊施設など高稼働の現場
高耐久コーティングの特徴
従来の2液ウレタンに比べて耐久年数を10〜15年に延ばすことを目的とした塗料です。フッ素樹脂やセラミック成分を含有することで、耐薬品性・耐擦傷性が格段に向上しています。
撥水性・防汚性に優れる
硬度が高く擦り傷に強い
日焼けや黄ばみ防止
高温水にも長期間耐える
従来工法との比較
| 項目 | 従来の2液ウレタン | 最新コーティング |
|---|---|---|
| 耐久年数 | 5〜10年 | 10〜15年 |
| 抗菌・防カビ性能 | なし | あり(銀イオン・特殊添加剤) |
| 清掃性 | 通常 | 汚れが付着しにくく清掃性向上 |
| コスト | 9万〜15万円 | 12万〜20万円 |
費用対効果の考え方
初期費用は従来工法より高めですが、耐久性が倍近くになるため長期的にはコストメリットがあります。特にホテルや集合住宅では、メンテナンスサイクルを延長できる点が大きな利点です。
今後の展望
今後は抗菌・防カビ・高耐久を標準とした浴槽塗装が普及していくと考えられます。メーカー各社も水性・低臭型の新塗料を開発しており、居住者や施工者にとってより快適なリフォームが実現していくでしょう。
まとめ
浴槽塗装の最新動向は「衛生+高耐久」です。抗菌や防カビ性能を備えたコーティングは、従来よりも快適で長寿命なお風呂空間を提供します。交換に頼らずにお風呂を再生する手段として、これからのバスタブ塗装はますます進化していくでしょう。